複数セルに存在する文字列を結合して、ひとつづきの文字列にする方法を解説します。
- 「名字」が書かれたセルと、「名前」が書かれたセルを結合して、一つの「姓名」の文字列にしたい。
- 「郵便番号」が書かれたセルと、「都道府県」・「市区町村」が書かれたセルを結合して、一つの「住所」の文字列にしたい。
- 複数条件でVLOOKUP関数をつかうために、複数セルの条件を一つのセルにまとめたい。
今日の公式
複数のセルの文字列を結合する方法は、大きく4つあります。
それぞれ見ていきましょう。
1JOIN関数を使う方法
JOIN関数は、文字列と文字列を結合するときに、間に特定の文字を挿入することができる関数です。
項目 | 説明 |
区切り文字 | 結合する値と値の間に挿入する文字列を指定します。なにも挿入しない場合は、空白にすることも可能です。 |
値または配列1 | 結合するときに先頭にくる値または配列です。 |
値または配列2 | 追加で結合する値または配列です。 |
2CONCAT関数を使う方法
CONCAT関数は2つの文字列を結合することができる関数です。
項目 | 説明 |
値1 | 結合するときに先頭にくる値または配列です。 |
値2 | 追加で結合する値または配列です。 |
2CONCATENATE関数を使う方法
さきほどのCONCAT関数では、2つまでしか文字列を結合できませんでしたが、CONCATENATE関数では、結合できる数の上限がありません。
いわばCONCAT関数の上位互換のような関数です。
項目 | 説明 |
文字列1 | 結合するときに先頭にくる値または配列です。 |
文字列2 | 追加で結合する値または配列です。 |
3「&」を使う方法
関数ではありませんが、「&」を使って文字列を結合することもできます。
JOIN関数やCONCATENATE関数を使うよりも直感的な記述なので、筆者はいつもこの方法を使用しています。
項目 | 説明 |
値1 | 結合するときに先頭にくる値または配列です。 |
値2 | 追加で結合する値または配列です。 |
複数セルの文字列を結合する方法の解説
今回は下の図のように、D列~F列の「郵便番号」「都道府県」「市区町村」の3つの文字列を結合し、一つの住所情報(G列)にするケースで解説します。
なお、「郵便番号」と「都道府県」の間に、全角スペースを挿入するものとします。
1JOIN関数で文字列を結合させる場合
区切り文字はないので、空白もしくは「""」を指定します。
「郵便番号」と「都道府県」の間の全角スペースはダブルクォーテーションをつかって「" "」と記述します。
2CONCAT関数で文字列を結合させる場合
CONCAT関数は、2つの値を結合するための関数であるため、「郵便番号」「"空白セル"」「都道府県」「市区町村」の4つを結合するような今回のケースでは、使用できません。
無理やり使うことも可能ですが・・・
このように「CONCAT関数をさらにCONCAT関数で囲む」という、歪な関数の組み方になってしまいます。
3CONCATENATE関数で文字列を結合させる場合
JOIN関数と違って「区切り文字」を指定する必要はないので、結合する値を指定するだけで記述できます。
JOIN関数よりも直感的で、CONCAT関数よりも汎用性が高いですね。
4「&」で文字列を結合させる場合
CONCATENATE関数よりも、さらに直感的な記述方法です。
それぞれのセルや文字列を「&」でつないでいくだけです。